生活考

◆コロナ禍の自粛生活にも慣れてきた。3月初めくらいからリモートワークしているが、所属している会社の恩恵もあり言わずもがな至極快適だし、食事も自炊とUberEatsを中心として美味しいものに問題なくありつける。普段から酒はあまり飲まないが、これを機にまとめ買いしたので、不思議と財布の中で息を潜めている野口秀雄たちの人数は減っていかない。個人商店の皆さんや会社を率いている人たちを考えると、こちらも悩ましい想いでいっぱいになるが、自分一人のこととして省みると、何も不自由していない、むしろ快適だ。

 今日、気分を変えようと思い、とあるコーヒーショップへ作業しに行った。そこはWi-Fiの環境は不自由なく使えるし、どこにでもあるし、珈琲外食産業界のセブンイレブンくらいに思っているのでコロナ禍以前はよく使用していた。行ってみての感想だが、一人での利用はもう控えようと思った。以下、理由。

 

・作業している人が多く、窮屈な仕事場のように思えてストレス

・作業したいのにソーシャルディスタンスなどの関係で他人に気を使わなければならない

・ドリンクがものすごく甘い(最近挽いた豆を使って自分で淹れているのでその味に慣れたし、自炊を中心とした味付けに慣れたため、過度な味がきつく感じているのかもしれない)

 

など、どう考えても自宅での作業に軍配が上がる。

 自粛生活というものは、小さなところから自分の趣味嗜好を大きく変えている。

 

◆最近、ゲームをやっている。私は小学生〜中学生の頃くらいまで自他ともに認めるゲーマーで、ドラゴンクエスト7を例に取ると、1日17時間半、寝食を忘れプレイしていた。(同級生に仮想の競争相手がいたことも原因の一つだ。気が狂っている。)ゲームはそれなりに上手い方だと思う。

 大抵のゲームはターン制で、これはRPGであっても、育成ゲームでも、オープンワールドアクションゲームであってもジャンル問わずに大体共通している。こちらが永遠に攻め続けられるゲームは一瞬で「作業ゲー」と化し、1時間くらいで飽きてしまう。よって、ゲームの面白さは「相手の出方を適切な形でいなす」という点にあると思う。

 最近遊んだゲームの中でも特に出色だったのは、「SEKIRO -SHADOWS DIE TWICE-」。これは本当に面白かった。フロムソフトウェアのゲームには小さい頃からお世話になっていた。「エヴァーグレイス」「天誅参」などの神死にゲーをコンスタントに出している良作メーカーだ。「SEKIRO」も例に漏れずの死にゲーで、1周クリアするまでにおそらく200回〜250回くらいやり直していて、心が折れかけてしまうところもあった。ただ、段々と上手くなっていくことが肌身を感じて伝わるのである。忍の見習いが隻狼になるまでを身体で感じることができる。こんなゲームの存在は本当に稀有だ。

 ボスを倒して叫び声をあげたゲームなんて久しぶりだ。ドラゴンクエスト7ヘルクラウダー戦(あの真空波の連発には何度泣いたことだろうか。)ぶりだろうか。とってもいい経験をさせてもらった。

 

◆近頃、芸能系の話題の消化の速さを感じる。アンジャッシュ渡部の六本木ヒルズ地下帝国での不倫は数十時間程度で徐々に風化し、もう誰も志村けんさんの死に触れていない。鮮度というものがあるから仕方のないことだが、そんなことに目が行くようになったのは、自分が有閑な馬鹿である証だと思う。