牛丼の並盛り 380円(税込)

◆このところ他県から心配されるような都知事選や都での新型コロナウイルスの感染者数の増大など、心が晴れやかになる話題が一つもないと同時に、目まぐるしく自分をとりまく環境が変わっているので、何をしてようとも完全に落ち着いている感覚はない。インターネットの出現により、人間の生活サイクルやリズムがひと時代昔と比べて何倍もの速さになったという言論はもう化石化しているが、こんな状況だと時代に適応できない人や、時代そのものを必要としない人も多く出てきているだろうと思う。ただ、何ごとに対してもものの考え方を持たず、それでいて無知な人間は野山の猿よりも有害な感じがするので、そこは少しずつ考えながらうまくやっていくしかない。

あと打ち合わせが全てオンラインになった。対面ミーティングと比べて圧倒的に「効率」が支配している印象だ。例えば陽の差し方とか相手の所作とか部屋の匂いとかが全く排されていて、コミュニケーションがケミカルな感じがするので少し疲れる。もう「デジタルはリアルの代用品だ」みたいな平成のマインドではなくなっていると思うので、しばらくは慣れるしかない。(ただ「完全にオンラインでの仕事を経験した人」が現状4割くらいという調査も見た気がするので、おいおい、そんなバランスで一体、本当に大丈夫なのかとも思う。)

 

◆引越しをして4ヶ月になった。自粛開始時期とほぼ同時に住処が変わったわけだが、その間に本を58冊、映画を75本観賞したとのことだった。自粛期間とはいえ、他にやることも仕事以外そうないので、仕方のないことだと思う。大事なのは触れた作品数ではないと言われればただ肯くしかないが、たくさんの作品を能動的に選択できる貴重な時期だとも言える。

 

◆私はありがたいことに挫折の経験を早期に色々と積むことができた。よくしくじった経験を話す有名人などをメディアで見る機会があるが、そんな時、全能感に支配されている時期って大なり小なり皆あるんじゃないかと思います。実際どうなんだろうか。自分も例に漏れず、何か成し遂げたわけでもないのに全能感を持っていた時期があったが、どっかで崩れた音が聞こえたことがあって、思い返すとしょうもないかもしれないが、大学受験に失敗したことが一番大きかった。当時の自分を思い返すとめちゃくちゃ馬鹿で、よく周りとコミュニケーションをとれていたなと思う。(おそらく取れていた気になっているだけ。大型の類人猿が泣き声を発して、周りが微妙な精神的・肉体的な段階的変化を評価しているようなものに近い。)ある時、そこそこ勉強した気だったのに、志望校にサクっと落ちて、「あ、俺ってまさか」って見て見ぬフリをしていた何かに気づいたのだ。当然に受かると思っていたから、浪人という選択肢も当然に持たせてもらえず、卒業式当日も心で泣きながら勉強をした思い出がある。まあ何とか大学には入れたが、親以外に迷惑をかけたわけじゃないので、比較的綺麗めな挫折だったと思う。

 

◆給付金が住民税の徴収により溶けてしまった。もう170回くらい給付してほしい。