年会費無料という謳い文句、何も刺さらない

◆およそ一年ぶりに帰省をした。コロナ禍が始まってから初めての帰省だったが、意外と街には人が溢れていて、街の景観自体もそこまで変わらず、良かったなあという思いと変化がないなあという思いがごちゃ混ぜになった。特に実家も変わっていなかったのでよかったと思う。祖母から「前にあったときより、いい顔つきになったので安心した。」と言われたので、それだけでいい帰省だったのかなと思っている。

 

◆帰省して、映画館にいくという愚挙に出るのは毎度のこと。「mid90s」と「TENET」を観る。レビューとか解説はする必要も立場でもないですが、両作ともめちゃくちゃよかったですね。「mid90s」はもうほぼドキュメンタリーな作り、背景にジョナ・ヒルの腕組み姿(なぜかあの太っている状態のときの)が透けてみえるような作品、「TENET」はノーランアレルギーの人も人間界には多くいらっしゃいますが、脚本がまあ毎度すごいですよ。逆行兵ってもう心の中の中学二年生が反応せざるを得ないですよ。(作品によっては力業な印象なものもあるにはあるけど、今作はめちゃくちゃに綺麗な進行具合だと思う。シーンすべてに意味が込められているので、隙がないっちゃないけど。)あと、ロバート・パティンソン、めちゃくちゃええですね。「GOOD TIMES」観てから、二枚目役ばかりだったイメージなのにけっこう汚え役もやるんだ…と思いましたけど、そこから更に進化されたようで、僕の好きな感じの俳優さんでした。(「TENET」と同年製作の「悪魔はいつもそこに」の変態神父役の時、嫌な感じでいい感じに声色変えてます。)

 

◆ようやく短編集の入稿データが出来上がった。見切り発車だったので初めの勢いはすごかったが、途中から意外と筆が進まなくなり、終わり際は仕事もかなり立て込んだので、設定していた期限を考えると苦しかった。ただ過去イチにボリューミーな作品となった。その量は、およそ私が書いたカスみたいな卒業論文の二倍。いろんな表情があっていい作品かなと思っている。(おおよそホラー、シリアスな展開だが。)物書きで商業的に成功しようといった考えは毛頭ないですが、一人でも作品を読みたいと言ってくれるのであれば、書いてもいいのかなと思っています。また書けた時はお知らせさせてください。(これからはちゃんと構想とかテーマ、裏設定とかきちんとめちゃくちゃ考えたものを書いてみようかと思っている。)